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「痛みがあっても練習を休めない」と感じている学生アスリートへ

2 日前
読了時間: 6分

その我慢、本当に必要ですか?」

「多少痛くても、練習は休めない」——そう感じたことはありませんか。


レギュラー争い、大事な大会前、チームの中での自分の立場からくるプレッシャー。あるいは、その競技が好きで、少しでも多く練習したいという純粋な気持ち。理由は人それぞれですが、痛みや違和感を抱えながらも練習を続けてしまう学生アスリートを、私はこれまで数多く見てきました。


理学療法士として現場に立っていると、ケガそのものよりも先に、この「休めない」という気持ちが大きな壁になっているように感じることがあります。それがプレッシャーからくるものであっても、競技への純粋な思い入れからくるものであっても、痛みを我慢し続けた先にあるリスクは変わりません。今回は、痛みがあっても練習を休められないという状況について、理学療法士の立場から考えてみたいと思います。


1. そのプレッシャー、一人で抱えていませんか


「休みたい」と言い出せない。そう思う背景には、レギュラーを外されるかもしれない、チームに迷惑をかけるかもしれない、頑張りが足りないと思われるかもしれない——そうした不安があるのではないでしょうか。


こうしたプレッシャーは、本人の弱さや気持ちの問題ではありません。部活動という環境の中で、多くの学生アスリートが同じように感じていることです。もし今、同じような感覚を抱えているなら、それは決して珍しいことでも、一人だけの悩みでもないということを、まず知っていただきたいと思います。


一方で、周りからのプレッシャーというよりも、単純にその競技が好きで、痛みがあっても練習を休みたくないという方も少なくないはずです。その気持ち自体は、競技を続けていくうえでとても大切なものです。

だからこそ、今のうちに身体と向き合っておくことが、これから先も「好きなことを長く続けられる」ための土台になります。


2. 休むことと逃げることは違う


「休む」という選択には、どこか後ろめたさがつきまとうかもしれません。しかし、休むという判断と、逃げるという行動は、本来まったく別のものです。


痛みや違和感がある状態で無理を続けることは、一時的にはその場をしのげても、長い目で見ると競技を続けること自体を難しくしてしまう可能性があります。

反対に、適切なタイミングで休む、あるいは専門家に相談するという選択は、これから先も競技を続けていくための土台を守る行動だと、私たちは考えています。


3. 「みんな我慢してるから」に流されそうになったら


チームメイトも我慢している、先輩も無理をしている——そうした周囲の様子を見ていると、自分だけ弱音を吐いているような気持ちになることがあるかもしれません。


ですが、周りが我慢しているという事実は、あなた自身が同じように痛みを我慢すべき理由にはなりません。身体の感じ方や回復のスピードには個人差があり、誰かにとって問題のない負荷が、別の誰かにとっては大きな負担になることもあります。周りと比べすぎず、まずは自分の身体の声に耳を傾けてみてください。


4. 我慢を重ねた結果、起こりうること


小さな違和感を我慢しながら練習を続けた結果、痛みが強くなり、長期の離脱につながってしまうケースを、これまで幾度も見てきました。

こうした事態を防ぐために私たちが大切にしているのは、「ケガをしてから対応する」のではなく、「ケガをする前の段階」に注目するという考え方です。痛みが出てから治療を受けるのではなく、痛みが出る前の違和感や動きのクセの段階で身体と向き合うことで、無理を重ねずに競技を続けていく道を一緒に探していけたらと思っています。動きのクセとパフォーマンスの関係については、学生アスリートのパフォーマンスが伸び悩むのはなぜ?理学療法士が行う「動作分析」でわかることもあわせてご覧ください。


5. 保護者の方へ



本人の中に「このままでは良くないかもしれない」という気づきが芽生えることが第一歩

ここまでは学生アスリート本人に向けてお伝えしてきましたが、保護者の方にもぜひ知っていただきたいことがあります。

最近は、友達のような距離感で仲良く過ごしている親子も多いと感じています。ただ、思春期は親も子も、それぞれのペースで手探りしながら成長していく時期でもあります。どれだけ関係が良くても、身体のことや競技への不安を、どこまで家庭で話せるかには、その時々で難しさがあるのではないでしょうか。


とはいえ、これまでの病院での勤務経験も含めて感じているのは、改善や成長にとって一番大切なのは、本人自身が「休むことも必要だ」と納得できているかどうか、ということです。どれだけ周りが環境を整えても、本人にその気持ちがなければ、変化にはつながりにくいというのが実感です。


だからこそ、まずは本人の中に「このままでは良くないかもしれない」という気づきが芽生えることが第一歩だと考えています。家庭では話しにくい、チーム内で「休みたい」と言い出しにくい空気がある——そうした難しさがあったとしても、それを変えていく関係づくりや働きかけは、最終的には選手本人が担っていくものだと私たちは考えています。自分自身で取り組むからこそ、身につくものがあるからです。


私たち自身、状況に応じて指導者の方に直接お伝えすることもありますが、多くの場合は、選手自身が自分の言葉で伝えられるよう後押しすることを大切にしています。周りにできるのは、その後押しと、休みやすい・言いやすい環境を少しずつ整えていくことなのではないかと思います。お子さんの身体の変化に気づくための具体的なポイントは、お子さんのスポーツでのケガ、何を見ておけばいいですか? 保護者の方へでまとめています。


まとめ:一人で抱えなくていい


痛みがあっても練習を休められないという気持ちは、周りからのプレッシャーからくる場合もあれば、その競技が好きだからこそという場合もあり、多くの学生アスリートが経験するものです。理由がどちらであっても、休むことは逃げることではなく、これから先も競技を——あるいは好きなことを——続けていくための選択のひとつです。


もし今、同じような悩みを抱えているなら、一人で、あるいはご家族だけで抱え込まず、一度専門家に相談してみるのも一つの方法です。

TAYO WORKSでは、理学療法士による動作分析を通じて、痛みが出る前の段階からのサポートを行っています(サービス内容の詳細は訪問パーソナルトレーニングのすべてをご覧ください)。競技別の具体的なセルフチェックにご関心のある方は、バスケの着地で膝が内側に入る「ニーイン」、パフォーマンスにも影響していますもあわせてどうぞ。


気になることがあれば、公式LINEからお気軽にご相談ください。


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