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整形外科のリハビリが終わった後、部活に戻る前に知っておきたいこと

10月9日
読了時間: 8分
リハビリ後、部活に戻る前に|理学療法士が伝える復帰の準備

「整形外科のリハビリが終わって、もう練習に戻っていいと言われた。でも、本当に大丈夫なのか不安」——ケガから復帰しようとしている学生アスリートの方から、こうした声を伺うことがあります。


痛みはほとんどなくなった。日常生活にも困らない。それでも、ジャンプやダッシュ、切り返しを全力でやって良いのかは分からない。

この「分からなさ」は、決して気にしすぎではありません。今回は、理学療法士の立場から、部活に戻る前に知っておいていただきたいことをお伝えします。


1. 「リハビリの終了」と「競技に戻る準備ができた」は、同じではありません


整形外科でのリハビリは、主治医の診断のもと、ケガをした部位の回復を目指して行われます。保険診療のリハビリでは、日常生活に支障がない状態まで回復することが、ひとつの区切りになることが多くあります。

一方で、部活動の動きは日常生活とは負荷の大きさが違います。全力でのジャンプの着地、急な方向転換、ダッシュからのストップ。こうした動きでは、日常生活の何倍もの負担が身体にかかります。

スポーツへの復帰を目指す場合、病院のリハビリでも、担当の理学療法士が復帰の時期に合わせて必要なアドバイスをしてくれることが多くあります。ただ、通院でのリハビリは1回あたりの時間が限られており、競技レベルの動きまで継続してトレーニングを重ねることは難しい場合も少なくありません。

そのため、競技の動きに戻していく段階では、リハビリで受けたアドバイスをもとに、本人が日々のトレーニングで少しずつ積み上げていく部分が大きくなります。これは病院のリハビリが足りないということではなく、限られた時間の中での役割の違いです。


2. 部活に戻る前に確認しておきたいこと


主治医から練習再開の許可が出ていることを前提に、ご自身でも次のような点を確認してみてください。

確かめるポイントは、競技やケガをした部位によって変わります。基本となる考え方は、「その競技でよく使う動きを、ケガをしていない側や、ケガをする前の自分の動きと比べてみる」ことです。

例えば、脚のケガであれば片脚立ちやジャンプの着地、肩や肘のケガであれば投げる・打つといった腕を振る動き、腰のケガであればひねる・かがむといった動きが目安になります。比べるときは、ふらつきや動きの大きさ、怖さの感じ方に違いがないかを見てみましょう。スマートフォンで撮影すると、自分では気づきにくい差が見えやすくなります。いずれも、痛みのない範囲で、ゆっくりした動きから試してください。


ご自身の競技やケガで何を確かめればよいか分からない場合は、主治医や理学療法士に相談してみてください。


練習の後や翌朝に、ケガをした部位に痛みや腫れが出ていないかも確認しておきましょう。痛みが出る場合や、日によって痛みが強くなる場合は、自己判断で練習を続けず、主治医に相談してください。


もうひとつ見落とされやすいのが「怖さ」です。またケガをするのではないかという不安から、無意識にケガをした側をかばう動きになっていることがあります。かばう動きが続くと、反対側や別の部位に負担が偏ることもあります。


3. 戻り方のポイント:いきなり全メニューに戻らない


練習の再開は、いきなり全メニュー・全力ではなく、段階的に負荷を上げていくことが大切です。例えば、まずはウォームアップと基本的な動きから始め、問題がなければダッシュやジャンプ、最後に対人の練習や試合形式へ、という順番が一般的な目安です。

どのくらいのペースで戻していくかは、ケガの種類や程度、競技によって異なります。リハビリに通っている間に、この段階に入る方もいます。その場合は、練習量をどこまでにとどめるかについて、担当の理学療法士からアドバイスを受けられることもあります。

「どのくらいまでならやっていいのか」「どこからはやりすぎなのか」は、リハビリが終わる前に、主治医や担当の理学療法士に確認しておくと安心です。リハビリが終わった後でも相談に乗ってもらえる場合があるので、あわせて聞いておくとよいでしょう。

そうした相談先が見つからないときは、TAYO WORKSのような外部の専門家を頼るのもひとつの方法です。


確認した内容は、チームの指導者にもきちんと伝えておくことが大切です。指導者は、選手にケガをさせたくて練習をさせているわけではありません。ただ、小さなケガや違和感であっても、伝えられなければ指導者には分かりません。その結果、指導者の意図しないところで無理が重なり、再発につながってしまうこともあります。


これまで関わってきた中では、痛みを我慢して練習を続けてしまう選手ほど、こうしたことを指導者に伝えきれていないことが多いように感じています。伝えることは、わがままではありません。指導者が選手に合った練習量を考えるための、大切な情報です。本人が伝えやすいように周りの大人が後押しすることも含めて、情報を共有できる環境を、本人も周りも一緒に考えていけるとよいと思います。


4. 再びケガをしないために:ケガの前からあった「動きのクセ」


ケガをした部位が回復しても、そもそもケガにつながった動きのクセが残っていることがあります。例えば、着地のときに膝が内側に入るクセや、片側の脚に体重が偏るクセなどです。

こうしたクセは、ケガをする前から少しずつ負担をかけていた可能性があり、そのまま競技に戻ると、同じ場所や別の場所をまた痛めてしまうことにもつながりかねません。部活に戻るタイミングは、こうした動きのクセを見直す良い機会でもあります。着地のクセについては、バスケの着地で膝が内側に入る「ニーイン」、パフォーマンスにも影響していますでも詳しく紹介しています。


5. TAYO WORKSができること


ケガからの復帰に向けたリハビリやトレーニングは、本人にとって苦しい時間の連続になることも少なくありません。思うように動けないもどかしさや、またケガをするのではないかという不安を抱えながら、地道な積み重ねを続けていくことになります。

競技レベルが高くなるほど、求められる動きの質も、積み上げなければならない量も増えていきます。


専門家のサポートを受けたからといって、その道のりが楽になるわけではありません。気持ちが追いつかない日があるのも、自然なことだと思います。私たちは、そうした気持ちにも耳を傾けながら、いま何に取り組むべきかを一緒に整理し、進む方向を考えるお手伝いができます。ただし、どう進むかを選ぶのは、いつも選手本人です。


苦しい時間そのものをなくすことはできません。ただ、その時間を、より確実に前へ進むものにすることはできます。

TAYO WORKSでは、理学療法士が動作分析にもとづいて、次のような形で競技の動きに戻していく段階のトレーニングをサポートしています。

  • より効率的な身体の使い方を、一緒に見つけていく

  • 間違った動き方が身につく前に、早めに修正する

  • 第三者の目で動きを確認することで、自分の状態を客観的にとらえやすくする


医療機関での治療に代わるものではなく、主治医の判断を前提に、その後の「競技レベルに戻していく」部分をお手伝いする位置づけです。

ご自宅や練習場所など、普段の環境に伺えるため、実際の競技に近い動きの中でフォームを確認できます。


よくある質問


Q. 主治医から「もう練習していい」と言われたら、すぐに全力で練習して大丈夫ですか?

A. 練習再開の許可が出ていても、いきなり全力・全メニューに戻るのではなく、段階的に負荷を上げていくことをおすすめします。練習後や翌朝に痛みや腫れが出ないかを確認しながら、少しずつ戻していきましょう。気になる症状がある場合は、主治医にご相談ください。


Q. まだ整形外科に通院中ですが、相談してもいいですか?

A. はい、ご相談いただけます。通院中でも、ケガをした部位以外の筋力や体力を保つための「患部外トレーニング」には対応しています。患部を休めている間に、ほかの部位の筋力や体力が落ちてしまうと、競技への復帰が遅れる原因にもなりかねないためです。ただし、通院中は主治医の方針が最優先です。トレーニングの内容や始めるタイミングは、主治医の判断を確認したうえで一緒に考えていきます。


Q. 中学生・高校生でも利用できますか?

A. はい、ご利用いただけます。18歳未満の方は、保護者の方の同意が必要です。ご予約・ご相談の際に、公式LINEで同意書をお送りします。


まとめ


整形外科でのリハビリが終わったことは、大きな一区切りです。ただ、日常生活に戻ることと、部活の動きに戻ることの間には、まだ一段階あります。ケガをする前の動きとの違いや痛み、怖さを確認しながら、段階的に練習に戻していくこと。そして、ケガにつながった動きのクセを見直すこと。この2つが、同じケガを繰り返さないための土台になります。

一般の方向けの内容は、整形外科のリハビリが終わった後、何をすればいいのかでもまとめています。部活への戻り方に不安がある方は、公式LINEからお気軽にご相談ください。


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